外壁塗装用の塗料の進歩とともに、従来のシリコン塗料と比較しても、より優れた耐久性を同価格で実現できるラジカル制御塗料に主流が変わりつつあります。
そもそも塗料とは、色を出すための顔料と、耐久性を強化する樹脂、それを補完する添加物から生成されます。
通常、塗料の名前はシリコン塗料やアクリル塗料などのように、合成樹脂の名前から取ることが多いのですが、ラジカル制御塗料は少し異なります。
白色の顔料の中には酸化チタンという物質が含まれていますが、この酸化チタンに紫外線が当たると、塗料の劣化を引き起こすラジカルという物質を発生させるのです。
ラジカル制御塗料は、酸化チタンを特殊コーティングすることにより、ラジカル発生メカニズムを制御するというその特性から、名前が付けられています。
ラジカル制御塗料を使うメリット
ラジカル制御塗料を使用する最大のメリットは、やはり従来の主力塗料と同価格で、より耐久性の高い効果を得られるというコストパフォーマンスの高さでしょう。
もちろん、より高額で耐久年数の高い塗料の種類もありますが、ラジカル制御塗料は手ごろ感のある価格で期待通りの耐久年数を実現するという、消費者の需要を満たすことが可能なマーケットポジションを得ています。
白い顔料は、塗料の劣化が進むと粉っぽくなってしまうチョーキング現象が顕著になりますが、ラジカル制御塗料はその劣化を抑えることで粉っぽさを発生させないため、汚れも付着しにくく、光沢も長持ちします。
防カビと防藻性にも優れているため、白い外壁では目立ってしまうカビや藻の発生を防ぐ効果も高く、日当たりが悪くジメジメした環境にも最適です。
さらに、素材を選ばずに対応が可能なため、木材だけでなく、アルミ、銅板、モルタルなど、さまざまな下地に適用できます。
ラジカル制御塗料のデメリット
白系の顔料に含まれる酸化チタンをコーティングしてラジカルの発生を防ぐ特性から、白系ではない原色や濃い色の顔料ではそのメリットを存分に生かすことが難しいです。
他の色であってもラジカル自体は発生しますので、その場合は酸化チタン対策とは別のアプローチを持つ他の種類の塗料の使用が効果的となります。
ラジカル制御塗料は開発されてからまだ年月が浅いため、もし何かしらの問題が発見されるとすれば、これから徐々に報告されることになるでしょう。
引き続き、デメリット面の研究も進むと思われます。
松江市の塗装業者・株式会社錦では、外壁塗装を考えているお客様に、こうした塗料のメリットとデメリットを正確にお伝えし、最適な選択のお手伝いをしています。