耐用年数の長さが大きなメリット！フッ素塗料が適した塗装とは

耐久性などのメリットで注目を集めるフッ素塗料ですが、価格がネックとなり一般住宅の外壁塗装にはそれほど選ばれているわけではありません。

しかし、従来の塗料よりも長い耐久年数があるため、外壁塗装の頻度自体を少なくすると、長い目で見れば節約になるでしょう。

一般的な住宅の塗装にフッ素塗料を用いるなら、どのようなケースが適しているのでしょうか。

フッ素塗料のメリット

まず、フッ素塗料のメリットを確認しておきましょう。

最初に述べたように、耐久年数の長さがまず挙げられます。

フッ素塗料は外壁との密着力が高く、風雨や日光に晒されても外壁と塗料の間に長期間隙間を作りません。

通常、この隙間ができる頃合いが塗料の耐用年数となり、シリコン塗料では一般的に10～15年程度とされています。

ところが、フッ素塗料の場合、15～20年とシリコン塗料の1.5倍ほどの耐用年数になるのです。

親水性の高さもフッ素塗料のメリットに挙げられます。

親水性とは水を密着させやすい性質のことです。

空気中の汚れや鳥の糞などが付いた時でも、雨が降ると塗膜とその汚れの間に水分が入り込むため、汚れが流れ落ちやすくなります。

長期間外壁の美観を保つことができるのは、フッ素塗料の親水性の高さのためです。

フッ素塗料のなかには弾性を持つ製品もあります。

こうした弾性フッ素塗料を使って外壁塗装を行うと、日光を浴びて外壁が膨張・収縮し形状に変化が表れた時でも、弾性のある塗膜が柔軟に対応可能です。

壁の表面に小さなひびが生じても、塗膜が伸びるため内部に水分が入り込むのを防ぎます。

シリコン塗料よりも長い耐用年数を持ち、外壁の美観を保てるということで、フッ素塗料にはメリットしかないように感じられます。

しかし、価格の高さはデメリットに挙げられるのではないでしょうか。

シリコン塗料の場合、1平方メートル当たり2,000円程度からありますが、フッ素塗料の場合、同じ1平方メートル当たりでおよそ3,500円となっています。

耐用年数がシリコン塗料の1.5倍といっても、価格も1.5倍ですので一般的な住宅の外壁には用いにくいのがネックです。

しかし、屋根であれば、外壁より面積が小さいうえに、外壁よりも日光や風雨の影響を受けやすいため、フッ素塗料が大いに活躍します。

外壁はリーズナブルなシリコン塗料で、塗料の劣化が早い屋根はフッ素塗料で、というふうに塗り分けるのが、予算の限られる一般家庭には適しているのではないでしょうか。

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